ゲストNO, 22310

<2010年10月更新>
更新内容
トルコの旅-3

キャラバンサライ
ネムルト・ダウ
アルサメイア
ジェンデレ橋
カラクシュ遺跡
アタチュルク・ダム
シャンルウルファ
ハラン


トルコの旅-4

ユーフラテス河
ガジアンシップ考古学博物館
イスタンブール空港


トルコの旅-5

イスタンブール
国立考古学博物館
装飾タイル博物館
アヤソフィア


****************

2010年トルコの旅-3

9月2日キャラバンサライ キャフタ 泊




朝8時ホテルに迎えのバスがやって来て
街中の旅行業者のオフィスで降ろされ
ツアー参加の簡単な手続き

集まった同行者は
イタリア人カップル1組
オーストラリア夫婦2組
アメリカ人女性1人
我等日本人2人
合計混成9人に
ガイド&ドライバー

先ずはお互い自己紹介してツアースタート



*

キャラバンサライ

初めに立ち寄ったのが

シルクロードの隊商宿だった「キャラバンサライ」

トルコに入域した際に税金を納めると
道中は

兵隊が賊から守ってくれて
更に宿は無料だったとか



門をくぐると高い塀に囲まれた中庭
らくだをこの中で休ませ
両脇の建物に荷物を置いたとか

「保険の始まり」と
ガイドは説明していたが
頭の良かった部族の「お守り料」って感じかな

奥は冬季の宿泊場所






*

後はひたすら東に向けて走る

片側2車線の立派な道路なのだが
あちこちで工事をしている


何も両側いっぺんに舗装を剥がさなくても思うのだが、、、


車を止めて
道端の農園でぶどうを買ったりしたものの
100km近いスピードで走る

途中
キャフタの街のホテルに寄り
イタリア人カップルを拾い
総勢11+2人に



何でも
色々な旅行業者が集めた色々なツアー客を
このミニバンが集めて運んでいるそうだ
ガイドはひっきりなしに携帯で連絡を取っている




日も沈む頃
やっと目的地のネムルトダーが見えてきた

これから一時間後
ミニバンは
麓のホテルに着き夕食
明日3時45分集合を告げられ解散





* * *



9月3日ネムルト・ダウ、アルサメイア、 シャンルウルファ、 ハラン ウルファ 泊


ネムルト・ダウ



午前3時45分ドアのノックの音で起床
日の出前の山頂は寒いというので
冬用下着にシャツを重ね着、フリースの重装備

ホテル前に集合
満天の星空である
オーストラリアのオッサンは半ズボン!

バンに乗りネムルトの駐車場に到着
月明かりを頼りに登り始める
歩いていると暑くなる
30分ほどで東のテラス到着
既に10数人の先客が日の出を待っていた



闇の中からうっすらと見えてきた
風が出てきて寒くなり
脱いだフリースを再び着込み
ウインドヤッケも着る


東の空が明るくなってきた



東の空を向いて日の出を待つ



日の出

ユーフラテス河が浮かび上がって見えてきた






日が差し込むのを待つ




雲の上に日が昇り山頂を照らす








朝日を一杯に浴びて
何時までも静かに太陽に向かっている


ネムルト・ダウは
紀元前1世紀に造営された
コンマゲネ王国アンティオコスT世の墳墓
ネムルト山(標高2200m)の山頂に
円錐状に小石を積上げて築かれています

その東西の祭壇に
巨像群が建てられましたが
長い年月の間に頭部が転げ落ちた様です




小石の積まれた山裾を廻って西のテラスに向かう
小石が崩れ易いという構造の為
盗掘に遭っていないと言う





西を向いた西のテラスの像
夕方には日没を見守るのだろう





いつまでも西を見詰め日没を待つ




倒れた板碑




ネムルトダウの尖がった影



月明かりで登った道を 下る



ホテルに戻り
皆で朝食を取り、ツアー出発



*

アルサメイア



コンマゲネ王朝の夏の離宮跡

王宮跡は廃墟っだたが
「ヘラクレスと王のレリーフ」やトンネルが残されていた


ガイド君の太鼓の舞





すれ違ったクルド人

写真撮影を極端に嫌うと言う事で
皆で「止まって!」と叫ぶが
ミニバンは素通り



*

ジェンデレ橋





ローマ皇帝セプティミウスの為に2世紀ごろ作られた橋
柱の1本は兄弟げんかで撤去されたとか



日陰で死んだ様に寝ていた子犬




*

カラクシュ遺跡


アンティオコス1世の家族の墓
円柱の上にワシ(カラクシュ)の像
遠くにネムルト・ダウの山頂を望む




*

アタチュルク・ダム


ユーフラテス川をせき止めて作られたダム

国際河川だけに各国の利害が対立し
欧州の協力が得られず
トルコだけの資金、技術で作られたとか
決壊すれば大惨事と言うことで軍が管理している




*

シャンルウルファ


シャンルウルファ城


シャンルウルファには
アブラハムの生誕地とされる洞窟があります
イスラムの泉のある聖地です

泉は
何とセンサー付きの自動水栓
そこからペットボトルに水を皆さん汲んでました
ちょっと風邪気味だったので
水を喉に塗ってみました



聖なる魚の池

アブラハムがネムルトの王に火あぶりにされそうになった時
神が火を水に、薪を魚にしたという伝説があるそうです

何とここで我が奥様
地元の青年達に一緒に写真に写って欲しいと頼まれ写真撮影
日本人がこんなに珍しがられたの初めてでした




シャンルウルファの市場へ



香辛料


乾燥野菜と生野菜


普段は活気のある市場だそうだが
ラマダン期間中という事で閑散としていた




鍛冶屋さん 面白そうなバイク





*

ハラン

シャンルウルファの南
シリア国境近くの小さな村


紀元前2000年前頃からの都市の教会跡


周辺は大規模な発掘調査中でした




日干し煉瓦の家


内部



今でも本当に住んでいるのが判るでしょ

そして地平線は「シリア国境」

オーストラリア人が
「初めて国境を見た」と言い出した






*



シャンルウルファの街に戻り
2組4人をバスターミナルで降ろす

我々だけ別のホテルへ

ガイドがフロントでチェックイン手続き
フロントは英語が通じないが
2食付、メインディッシュは選択
シェフは英語が喋れるので心配ないと言い残し
何かあったらここへと携帯の電話番号を渡された



ここがホテルのレストラン
200人は入れそうだが
午後8時なのに2人の客以外誰も居ない

見かねた客が奥へ声を掛けてくれて
ウエイターが手ぶらでやって来た

身振り手振り、ありったけの表現方法でメニューを要求
一言も発せず奥へ引っ込む

セキュリティーの服装の男がやって来て一言
「セットメニュー」

出てきたのがこれ

ヨーグルト
豆のスープ
ラップのままのパンケーキ
ラップのままのサラダ
ラップのままのフルーツ
ラップのままのケーキ
ミネラルウォーターボトル

ウエイターに両手を拡げて「メインディッシュ?」と聞く
再び一言も発せず奥へ引っ込む
セキュリティーの服装の男が又やって来た

両手を拡げて「メインディッシュ?」と聞く

一言「ラマダン!」

誰も二度と出てこなかった


クルドはもっとも厳格なイスラム教徒だと言われていたけれど、、、、

お陰で休肝日が作れました


だけど
眠れない夜でした






****************

2010年トルコの旅-4

9月4日ウルファ→ガジアンシップ→イスタンブール イスタンブール 泊



強制ラマダン(断酒)明けの朝

ビュッフェスタイルなので苦労は無いが
かつての共産圏の様な
愛想の無いレストランで朝食



ミニバンにピックアップされて
ツアー再開
昨夜の他のメンバー
アルコールは無かったが
きちんと夕食は食べられたとか


途中
トキの保護園に案内されたが
トルコのトキは黒い
白くないのには少々がっかり
(従って写真も無い)
皆が興味を持ったのは
道路の反対側




*

ユーフラテス河


とうとうと流れるユーフラテス河
荒野を流れているのに澄み切っている




最後に残った7人で記念撮影
オーストラリア夫妻、アメリカ娘、我等2人、イタリア夫妻


彼らとはもうすぐお別れ


パン屋さん
手を振ったら売りに来られちゃった


可愛い市内バス



ガジアンシップ目指してひたすら走る




*

ガジアンシップ考古学博物館


ダムで水没する遺跡から移設されたモザイク画





幾何学模様が素敵でした



*



イスタンブール空港



カッパドキアまで
陸路を8時間かけて帰るツアーと別れ

我等は
ガジアンシップから空路イスタンブールへ



何事も無いかの様に飛ぶTK2223便




到着空港で
事件が待っていました



荷物の回転台の前に群がる人、人、人


回転台の周りの人が少しずつ減り

誰も居なくなり

回転台が静かに止まる


?????




不気味な静寂



ロスト・バゲッジ


係員に案内されて

カウンターへ行くと
すかさず
「コーヒー? ティー?」

更に
「ホテルまで届けるから、ここで待っていなくても大丈夫」
いたって普通の冷静な対応

「何時頃届くんだ」
「明日までには、、、」

「着替えも何も無いんだぞ!」

「………」

「マネージャーを出せ」
「国際線到着ロビーに居るからそこへ行け」

「こちらへ呼べ」と電話をさせたら
「マネージャーは帰ってしまった」の回答

その後、担当はカウンター内に篭城

既に1時間以上経過


今回初めて「セットの旅行保険」に入っていたのを思い出し
一回も読んだ事の無い規約をチェック

『航空機寄託手荷物遅延補償』
荷物が届くまでに購入した必要品を上限10万円まで補償
証明書と領収書が必要


こちらも貴重な時間

手荷物遅延の証明書を書かせてホテルへ向かう




ホテルに着いても解く荷物がない

さて、どうしよう

腹を立てても何も解決しない

前向きに考えよう

「10万円の大買出し」に街に出る
知らない街で
突然に必需品を買うことがどんなに大変だったか、、、

お店の閉店時間に追い込まれ
目標の1割にも達せず数千円で作戦終了

こんな物しか揃えられませんでした

歯ブラシはブラシ部分が大き過ぎ、 選んだのは子供用




*



買出しが終わってホテルに帰ったのが午後9時


もう一度、街に出て遅めの夕食


どこかで景気の良い音がする
音のする方へ歩いてゆくと


トルコ軍楽隊
とっても元気の出る演奏でした



帰る途中
パトロール中の美人警官に遭遇
写真を撮っても良いかと聞いたら

OK


わざわざ
バイクにまたがってポーズをとってくれました


イスタンブール、大好き!




ホテルの客室から見えるブルーモスク


パジャマも無かったけれど
荷物の何も無い部屋で
おやすみなさい

イスタンブール

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2010年トルコの旅-5

9月5日国立考古学博物館、装飾タイル博物館、アヤソフィア イスタンブール 泊


イスタンブール2日目

先ずはホテルから歩いてゆけるトプカプ宮殿を目指す
途中で雨が降り出す
荷物が着いていないので傘は無し
予定を変更して
国立考古学博物館へ飛び込む




国立考古学博物館



入口で威圧するように立つ巨人
兎の様な獲物を抱えている
圧倒的な存在感



コミカルなデザインの彫刻群



板状の石から彫り出された不思議な女性像
これは道化師の彫像!
アレキサンダー大王

大王の石棺



ギリシャ風の彫刻



リキア時代の石棺

エジプト風石棺      陶器製の棺





*



装飾タイル博物館



雨が止まないので
隣の装飾タイル博物館に入る






六角形模様のバリエーション
職人の意地が感じられます




* * *


アヤソフィア




ギリシャ正教の大本山として作られ
イスラム教の寺院に改装され
博物館として公開される様になった施設



正面入口から内部を見る


大ドーム内部(一部工事中)

大ドーム天井



中央正面奥の小ドーム天井
漆喰の下から見つかったキリスト像




周囲に取付けられたイスラムの円盤
裏側は簡単な構造




様々な文様があちこちに




漆喰の下から見つかったモザイク画



どのモザイク画も
顔が傷つけられたり壊されておらず
イスラム教徒が異教徒の神にも敬意を払っていたと思われる


キリスト教徒の手により
偶像がシンボルに書き換えられている




キリスト教徒が温厚で
イスラム教徒が野蛮で暴力的だとする
風潮があるけれど
メキシコやペルーの遺跡の
スペインに徹底的に破壊された姿を思い出すと

日本人が
西欧あるいはキリスト教を
正義視させられ過ぎている事を
痛感する




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