エジプト旅行記3



2月13日→アスワン、カラブシャ神殿→ナセル湖クルーズ乗船船中泊 1


ナイル河沿いを南下する列車の窓からは
途中の村の家々のボーとしたほの暗い明かりとは対照的に
車の通行がほとんど見られない並行する道路には
軍事上、治安上の必要と思われる
妙に明るいオレンジ色の街路灯が延々と続いていました

明け方、大きな駅に列車が到着、アラビア語の下に英語でルクソールの表示
1時間遅れで走っているらしい

やがて機内食の様な朝食が配られる
複線の線路を列車はひたすら走る

通勤時間帯らしく途中の駅には人も集まっていた


長時間信号待ちで停車中の列車の脇を野菜を満載した馬車が追越して行く

やがて動き出した列車はアスワン駅に9時過ぎに到着
ホームには手配をしておいたエジプト人ガイドが迎えてくれ
アスワンハイダム駅隣接の船着場まで車で送ってもらう

船着場のゲートでは
運転手とガイドだけが身分証明書の厳重チェックを受けたのに
何故か外国人の我々は何のチェックも無く通過
これから何度も同じ経験をした
不思議な国だ


*


M.S Eugenie号 の船内でチェックイン
先ずはキャビンで一休み

午後は言語で分けられた
警護付きの小さなボートに乗って遺跡廻りへ




カラブシャ神殿の壁画




ベイトイリワリー神殿の壁画


キルタンのキオスク



ヌビア人の動物の壁画



ボートで船に戻る


夜中に出港し砂漠の中の広大なナセル湖を南下




2月14日ワディ・エル・セブア神殿、ダッカ神殿、メハラッカ神殿船中泊 2





鏡の様な水面を船は進み北回帰線を通過
汽笛の合図と共にカクテルが振舞われる



ボートに乗り換えて遺跡廻り


ワディ・エル・セブア神殿の前ではラクダのタクシーが客待ち




ダッカ神殿までラクダの背に揺られて行く人達

暑い!



*


カスル・イプリム神殿は上陸禁止


操舵室を訪ねたり、ラウンジでボートしたり、、、、



沈む夕日を眺めたり、、、



キャビンに戻る度に替わるベットメイク
亀、人、ワニ、白鳥
毎回部屋に帰るのが楽しみに



2月15日アマダ神殿、デル神殿、ペノウトの墓、アブシンベル神殿船中泊 3



マリンポリスと言う彼らが常に我々を警護
乗客が写真を撮ろうとすると怒るので後から盗撮
スキありと言うよりスキだらけ




色鮮やかなアマダ神殿の内部壁画




*


遺跡から戻ればティータイム

航海中はのんびり日向ぼっこにお食事タイム
泳ぐには一寸涼しい
時間がゆったり流れてゆきます



*

アブシンベル神殿

「まもなくアブシンベル神殿が見える」との船内アナウンス
乗客が船首デッキに集まりカクテルが振舞われ
歌劇アイーダの荘厳な楽曲が鳴り響き

遠くにアブシンベル神殿が見えて来る
この航海の一番の見せ場

船が停船しボートで上陸

アブシンベル大神殿の4体のラムセス2世の巨像
1体が崩れたままなのが遺跡らしくて気に入った

辺境の地でエジプトの国力を誇示したラムセス2世は凄い
船で3日もかけてスーダン国境付近まで来た甲斐があった

この神殿を水没から守る為に移動させたというのも驚きである

ダムが出来る前の砂に埋もれていた当時を想像すると
かつての探検家が羨ましい


入口から覗く神殿内部の列柱と至聖所

春分秋分の日には奥まで日が差込むとの事
古代の人は宇宙、天体と暮らしていた

凄い

これより先は撮影禁止
撮影禁止のほうがじっくり落ち着いて観賞出来た
他の人もカメラに気を取られずにじっくり楽しんでいた


王妃ネフェルタリの為に作ったと言う小神殿



*

夜の神殿に向かうボート乗客は我々2人だけ
今まで乗客達とは一言も口を聞かず
我々を威嚇していたセキュリティーのボスが話しかけてきて
片言の英語で家族の話などをし始める

上陸して階段の途中、何処からも死角になっている踊り場で
私に銃を持たせて写真を撮っやると言う


ずしりと思い本物
顔は一寸ビビッている
結構良い奴だと思ったら、、、、、
「マネー」と言う
「持っていない」と言うと「船でよこせ」と言う
その後何度か寄り添ってきては「ロビーで待ってる」と囁く

ここはスーダン国境近く
我が身の安全はお金で買いました


ライトアップされた神殿は宿泊した人だけの特権

アブシンベル大神殿満喫!!

3泊4日ナセル湖の船旅も今夜の停泊で終わり
明日は飛行機でアスワンに戻り
今度はナイル河クルーズ船に乗込みます



* * *

2月16日アブシンベル下船→(飛)→アスワン、ナイル河クルーズ乗船、イシス神殿船中泊 1
続く


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